2006年01月13日

【全国】平成17年度 第54回全日本大学サッカー選手権大会準決勝 監督・選手コメント

平成17年度 第54回全日本大学サッカー選手権大会準決勝 監督・選手コメントです。

−Voice 静岡産業大学・三浦哲治総監督
 結果論だけど、選手の力、そして交代起用を含めての私の力が足りなかった。
順大はグループリーグでも見ているし、どういうサッカーをするかは
わかりきっていた。順大らしいサッカーをしていたし、あのパワープレーを
どう耐えるかというのが、ゲームのポイントでもあったことを選手も
わかっていて、こらえる力がなかった。最後のところでのアグレッシブさを
順大には感じた。ああいう展開になるのはしょうがない。2点目を取る力が
あれば突き放せた。守りに入ったわけではなく、追加点を狙いにいって
取れなかった。去年、総理大臣杯では準決勝で完敗したが、今日は決勝に
近づける試合ができたことで半歩前進したと思う。順大は関東リーグという
勝負の激しい中で戦ってきているが、東海リーグでは、こういう負け方を
経験できないのでその厳しさを学ぶことができない。勝負という点で、東海の
レベルアップをしていく必要がある。関東に勝つことが目標ではなく、
ライバルになっていかないと。これまではライバルにされてはいなかった。
僕らが勝つことが金星と思われないように、関東を敵対視するのではなく、
ライバルにならなければ。中京大も含めて、そういう兆しは出てきていると
感じている。
 
−Voice 順天堂大学・吉村雅文監督
 今日の試合、はっきり言って決勝点の瞬間は見ていない。後ろ向いて延長の
用意をしていたので(笑)。このチームは基本的にものすごくまじめに
サッカーやってるので、ゲームを途中で捨てるようなマネは絶対にしない。
特に今日は1点差だったので、追いつけば勝てるというモチベーションが
高かったと思う。そういう意味で、追加点を取られずに攻めるという
バランスを保てたことは大きい。だが、90分で同点ゴールまでは考えて
いたが、延長にせずに決勝点を取れるとは思わなかった。サッカーの神様が
がんばったご褒美をくれたのかもしれない(笑)
静産との試合はあの堅い3バックをどう崩すかがテーマ。グループリーグの
ときはボールを入れると3バックが下がって全部弾かれて、裏のスペースが
使えなかった。今日はその3人の前でボールを取れる機会を作りたかったので、
フィジカルに強い多田、渡邉哲に前でボールを受けさせてターンさせ、福士、
慶田をサイドに展開させて起点を作らせようと考えたが、うまくボールが
おさまらなかったので、1トップにして2列目3列目からどんどん前に出て
行くサッカーに切り替えた。福士は左サイドでプレイするのは全く初めて
なので、やりにくそうにやっていたが、あの体格を考えれば将来的には
セカンドアタッカーとしてやっていくことを考えるべきで、今後もああいう
起用はあると思う。しかし、1トップにしてからのほうが明らかに
やりやすそうではあった。
福士→青木の交代は、彼が福士に比べてより1トップ的なFWだから。
ペナルティエリアの中でしか仕事ができないタイプだが、必ず中にいるので
周囲の選手がプレイしやすい。たまに短い時間で出すとどかんと仕事をする
タイプなので、何かやってくれると思った。
前の2試合に比べ、守備のバランスを崩さない範囲で攻めに出ていたから、
流れの中でボールをコントロールして攻める時間が長かった。選手たちも
流れの中ではそう簡単に崩されないのはもうわかっていた。
事実、セットプレイからの混戦くずれの失点以外は、フリーでシュートを
打たせた場面はほとんどなかった。
インカレ決勝進出は16年ぶりって、もうそんなになるか(苦笑)。前の時は
私はコーチで、当時は後に日本代表になったようなスター選手がぞろぞろいる
すごいチームだったが、今はぜんぜん事情が違う。ただ、今年のチームは
どんな状況でもがんばれるのは間違いない。正直、一昨日と今日の試合で
選手の身体はぼろぼろなので、1週間できっちりと体調を整えたい。今の
ところはこのチーム本来の4バックの形でやるつもりだが、けが人の体調を
見てから決める。
 
−Voice 順天堂大学・谷内謙介(DF・主将)
 リードされた後も「焦る必要はない」という考えをみんなが持っていた。
静産の3バックが堅いのはわかっていたけど、破るための方法はみんな
理解していたし、得点直後の相手の勢いをしのげば、点は必ず取れると
思っていた。でも、ロスタイムまでかかるとは思わなかったし、ちょっと
劇的な逆転勝利で、またミラクルを起しちゃったかな(笑)。今日は2つ
「魂のクリア」って言われたけど、あれはたまたま脚を伸ばしたら当たった
だけ(笑)ただ、失点後に我慢して追加点を取られなかったことが勝因だと
思う。
今年のチームは去年までの課題だった立ち上がりや終了前の失点が減って、
逆に今日みたいにロスタイムで逆転できるような粘り強さが出てきた。
去年の4年生が卒業して、4年はぼく1人だけど、3年生ががんばって
いるから、他のチームとは違う粘りがあるんだと思う。4年は最後だから
がんばれるけど、3年生があれだけ自覚を持ってがんばってくれれば、
いいチームになるのはある意味当然だろうと。具体的に言えば、
ディフェンスに関しては、前でサボる選手がいなくなった。チーム全体で
守るためのコンセプトを徹底していることが、失点減につながっている。
決勝は3バックか4バックでいくかまだわからないけど、どちらでも守備で
やることはあまり変らない。ただ、4枚のほうが面白い攻撃ができそうかな。
国立とか決勝とかで特に意識はしないし、気負いもない。皆がぼくと一緒に
やりたいとかぼくのためにとか言ってくれることは嬉しいけど、ぼく自身は
あまりそういうこと意識しないので(笑)そもそも、ぼくが上だとか皆が
下だとか考えない。ピッチに立つ人、ベンチにいる人、スタンドにいる人、
みんなわけへだてなく一つのチームだから。決勝では、一つのチームとして、
うちらしいサッカーをやって、「強い順大」をアピールしたい。
……ここまで来たら、「強い順大」って言ってもいいでしょ?(笑)
 
−Voice 順天堂大学・佐々木真裕(GK)
 静産大とは、グループリーグであたってすぐまた試合だったが、特に
やりにくいとは思わなかった。前の試合の内容をクリアにして一から
やり直し、自分たちのディフェンスからきちんと組み立てていくサッカーを
やろうとみんなで言っていた。あちらの3バックがなかなか崩せなくて、
時間も迫ってきてちょっと焦らなかったといえば嘘になるけど、点は
取れる、取ってくれると信じていた。守備の面では中盤からよくボールを
追ってくれて、自分が相手のシュートを止めるときにはコースが限定されて
いたから、割と正面で取れた。今日は前からプレスをかけてボールを奪って、
人数をかけて攻める場面が多かったから、前の2試合に比べて、
攻められっぱなしという印象がなくて、五分五分に見えたんだと思う。
ただ、今日は特にあちらに「持たされている」部分もあると思う。もっと
こちらで明確な意図を持って攻撃を組み立てていけるようになりたい。
自分としては、3バックより4バックの方が安定しているような気がする。
特に駒澤が相手になったら、やはり4枚いるほうがいい。守備に関しては
中村が復帰してくれたことはものすごく大きい。ヘディングで身体を張って
くれるし、クリアボールを前に繋げてくれるので、すごく力になる。
ぼくは無名高からの一般入試組なので、全国大会に出ることすら今回が
初めてなのに、決勝まで来てしまって自分でもびっくりしている。
大丈夫かなとか、いいのかなとか(笑)。ただ、せっかくここまで来たん
だから、少しでもいいプレイで優勝に貢献したい。
 
−Voice 順天堂大学・中村英之(DF)
 ケガから復帰してすぐの実戦で、いろいろキツイ部分はあったけど、
ここまで来たら出られる出られないじゃなくて出ざるをえない。ただ、延長に
入ったら交代してもらおうと思ってた(笑)30分間の出場は予定通りと
いうか、ハーフタイムに「30分行ってくれ」と言われていた。トーナメントが
始まる前は10分間の約束だったのに、どんどん伸びていく(笑)。
同点ゴールはCKからのヘディングシュート。得意なんで。あの瞬間は、
その少し前から入る雰囲気はあった。ボールもくるし、スペースもあったし。
セットプレイはずっと練習していて、正直体は辛かったけど、気持で決めた。
延長はムリだなと思ってたら、直後に渡邉哲が決めてくれて、すごく
嬉しかった(笑)。1点ビハインドで、試合中は正直焦りもあった。
残り5分を切ったときには負けたかと思ったけど、チーム全員があきらめず、
点を取りに行く勢いがあった。やるべきことを試合終了までやりつづけるのが
このチームの基本だし、それがこの試合で実を結んだということだと思う。
 
−Voice 順天堂大学・小宮山尊信(DF)
 後半のポジション変更は負けてるときのいつものパターンで、81分に中村が
交代で入った時に監督から指示が出た。けど、その前から徐々に自分は中盤の
左サイドに上がっていて、これもいつものこと。この大会2度目のロスタイム
逆転劇で、これが「順大魂、あります」ってことかな、と(笑)。
ただ、これでリーグ戦の最後の6試合から数えて11試合、引き分けもあるけど
1つも負けてない。もともとウチの試合は押されててもがんばって我慢して
というスタイルだけど、その我慢が最後まで続くようになったということ
だと思う。
決勝は駒澤とやりたい。リーグ2試合とも引き分けているので、今度こそ
ちゃんと勝ちたい。国立は馴れてるから別に緊張しないけど(笑)、こんな
大きなタイトルをとれるチャンスは久々だから、なんとしてもものにしたい。
 
−Voice 駒澤大学・秋田浩一監督
 今日は全体的に攻めがが単調になってしまった。前半風上に立って点が
取れなかったので、後半はもっと速く外側に切れ込んで、原や赤嶺はもっと
高い位置でプレイしろと指示した。47分に点をとって、よし追加点という
ところで桑原の退場は計算外。退場後はディフェンシブにやれ、横のパスは
いいから縦に入ってくるボールをケアしろと言った。
決勝点の宮崎は、今日は守備でもよくがんばっていた。今まであんなに
走ったことないのに(笑)今は調子がいいようだ。ドリブルやパスの技術は
高いが、心が弱かったので、これで自信をつけてほしい。最上→石井の
交代は、桑原が退場になったので、守備の選手を入れる必要があった。
鈴木→巻については、最初は赤嶺の予定だったが、がんばっていたし、
決勝に出られないことがわかっていたので、最後までやらせてやりたかった。
鈴木もややばてている感じだったので。
関東リーグ優勝校はインカレに勝てないのはどうしてだかね(苦笑)。
もちろんジンクスを破りたい。出場停止が2人(CB桑原、FW赤嶺)いて、
正直苦しいが、やるしかない。CBは阿部かボランチの菊地。FWの巻は、
赤嶺よりうまさはないが高さはある。ディフェンスが機能してくれれば連覇の
可能性は充分にある。順大とは、リーグ戦2試合引き分けているが、今年の
順大はいいチームで、いずれ上位に来るだろうとは思っていた。情報は
たくさん持っているので静産大よりやりやすいと思う。前の選手がみんな
速いから、速攻で押してくるだろうが、ディフェンスは今日のように粘り強く
運動量で勝負したい。オフェンスについては、巻の高さと原の速さを
組み合わせていきたい。
 
−Voice 駒澤大学・牧野利昭(GK)
 桑原の退場後、守りきれたのは自分だけの力じゃない、みんなのがんばりの
おかげ。10人になった後は、前からプレスしてもかからないから、とにかく
一回冷静になれ、おちついて守れば大丈夫だからと声をかけた。来たボールは
すべて跳ね返すつもりでいた。
関西大の攻撃については、外側の2人の選手がうまいことはわかって
いたので、その対応を意識していたのに、前半ゴタゴタしてしまった。
くさびのパスが出る前に中盤でチェックできればよかったが、
1ボランチなのでチェックしきれないこともある。あそこをきちんとケア
できればもう少し楽に守れるようになると思う。
決勝はもうやるしかない。桑原と赤嶺がいないことは厳しいし、淋しくも
あるが、阿部、菊地、巻といった選手がいて、層は厚い。順大とは正直
やりづらいところもあるけど、あと一週間できちんと調整して、駒澤の
サッカーをしっかりやりたい。リーグ優勝校はインカレに勝てないという
ジンクスを敗れるようがんばる。
 
−Voice 駒澤大学・廣井友信(DF)
 関西大はうまくて、前半からボールを廻された。駒沢のサッカーは本来
前からガンガン攻めていくスタイルだが、後半桑原の退場後は、1点リード
して1人少ない状況だったので、1トップにしてとにかく1点を守り切る
ことに集中した。本当に守るだけになってしまったが、逆にみんなが1つに
なって守りぬけた。桑原がいなくなったことはすごく痛かったが、以前にも
こういうことはあったので、その経験が生きたと思う。交代した石井も最近
よく試合に出ていたので、よくやってくれた。関西大の攻撃については、
試合を見てある程度やり方はわかっていた。1人少なくなってからは、横の
ボールはある程度好きに持たせて、縦のくさびのパスをきちんとケアする
ことを徹底した。決勝には赤嶺と桑原が出られないので、2人の分も気持を
込めてプレイしたい。順大には今年勝っていないので、きっちり勝って
笑顔で終わりたい。
 
−Voice 関西大学・川端秀和監督
 頑張ったけれど、最後の崩すところで一工夫が足りなかった。焦っていた
わけではないが、そういう部分が関東との差になっていたと思う。1点は
取られると予想していたが、ゲームプランとしてはPKまで110分やろう
というつもりだった。失点しても2点めを取られないようにして、相手が
落ち着く前にこちらが点を取りに行こうという計画だった。
相手の右SBが前半に警告をもらっていたので、退場させるつもりで左から
仕掛けていった。向こうが10人になって優位にやれる時間も増えたが、
サイドからの崩しが出来ておらず、ゴール前に行く工夫が足りない。
もっと大人のサッカーがやれれば、90分で勝てるゲームができたと思う。
駒澤の前の2人は素晴らしいが、前にボールが出たときのカバーリングを
しっかりすればある程度、中をしっかり守ればいい。筑波や早稲田のように、
外から追い越されるサッカーの方が対応しにくい。体当たりのラグビー
みたいなサッカーに負けたくなかった。全員でつなぐ関大のサッカーを
やりたかったし、それをこれまで一貫してやってきた。もっと磨きをかけて
トップを目指す。こういう経験もしたし、上手さやしたたかさを身につけ、
頂点に立つ力をつけていきたい。
 
−Voice 関西大学・亀ヶ渕幹(MF・主将)
 最初から最後まで、関大のつなぐサッカーができたので悔いはない。
後半、早い時間帯に失点したが、時間はあったので焦りはなかった。
ああいう失点は予想していたけど、前半みたいにやっていたら、得点は
できると思っていたが、フィニッシュの甘さが出てしまった。相手のCBは
フィジカルが強いので、サイドを使おうとあえて楔に入れずにサイドからと
いう意識が強かった。左の木本がスピードがあるので、そちらを使った
方がいい攻撃ができると思って、左から崩すのが多くなった。いい形までは
いけたが、最後GKを含めてしっかり守られて、駒澤の強さを感じた。
やっていて、関東との差は感じなかった。関大の方がいいサッカーを
していたが、勝負強さという点で駒澤が上だったと思う。
自分は頼りないキャプテンだったので、4回生が全員で引っ張ろうという
気持ちで支えてくれたし、特に門田や古橋には感謝している。技術では
トップクラスだと思うし、総理大臣杯でもこの大会でも関東相手に通用する
のはわかったので、精神的な強さを身につけて、後輩たちには日本一を
目指して欲しい。
 
 <コメント取材協力(敬称略)>
  後藤朝子(順天堂大学、駒澤大学)
 
  この記事に関するお問い合わせは、y-kanie@nidnet.comまで
 お願いいたします。
posted by yasuyo KANIE at 08:35 | TrackBack(0) | 《全国大会》
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